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2015年度の介護報酬改定では、在宅、施設 介護サービス における基本報酬部分が、大幅に減額される結果となりました。介護報酬による収入が大部分を占める介護事業所では、サービス提供による収益拡大を図るだけではなく、事業経費削減をあわせて実施し、経営を改善することが求められます。ここでは、介護事業所における人件費削減方法について、主な3つの方法をご紹介します。

ノー残業デーの実施

人件費削減の中で、まず着手しておきたいのが「残業代」でしょう。
介護の仕事では、担当利用者さんが急変して対応を求められたり、家族との面談やケアマネージャーとの会議が長引いたりといった理由で、残業をしなければいけなくなるシーンが多々あります。
このような、利用者の生命にかかわる問題が生じたときや、関連事業所との信頼関係を構築するために必要な時間が発生したときの残業は、必要経費として認めざるを得ないかもしれません。

しかし、施設内の委員会活動や月末の事務処理などで、残業が発生するケースもあるでしょう。このような残業に関しては、業務体制の見直しや事務作業の効率化により解消することができます。

また、月に数回でも「ノー残業デー」を導入することを目標に、日頃の業務を一斉に見直してみるのも良い方法です。ノー残業デーを、施設全体または担当部門ごとに導入することで、何かとストレスを抱えやすい介護職員のリフレッシュにも繋がり、業務に対する意欲向上も期待できるでしょう。

一人ひとりの労働力を最大限に活かす

残業を減らし、限られた時間、人員で効率的に業務をこなしていくためには、職員一人ひとりの労働力を、最大限に活かす体制の整備が必要です。例えば、介護報酬請求事務においては、正確かつスピーディーな作業を実現する介護請求ソフトを導入し、職員の負担を軽減する方法が考えられます。
ニップクケアサービスが提供する介護報酬請求ソフト「楽すけ」なら、パソコンが苦手な職員でも簡単に操作が可能ですし、万が一システムトラブルが起きても、電話で直接操作方法を案内してもらえるため安心です。

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賞与、雇用条件の見直し

人件費を削減するためには、賞与や雇用(賃金、労働時間)の見直しも必要になってきます。
例えば、賞与に評価性基準を導入し、支払い総額を削減する方法。また、2015年度報酬改定で拡充された「介護職員処遇改善加算」を活用できるよう、研修制度やキャリアアップの支援、職務内容に応じた賃金体制を整備するのも良いでしょう。
職員の雇用に関しては、短時間勤務で可能な部分については、非正規職員(パート職員)を配置することで、人件費削減を図ることができます。
しかし、賞与や雇用条件の見直しには慎重にならなくてはなりません。時には職員のモチベーションを大きく下げかねません。
介護事業は人が全てです。賞与や雇用条件での経費削減は可能な限り控えたいものです。

人件費の削減以外に経費削減の方法は無いか?

経費削減の鉄則は固定費を減らすことです。代表例としては光熱費の削減が挙げられます。
⇒水道、光熱費などの経費削減方法についてはこちらで詳しく紹介しています

他にもサービスの提供方法を根本的に見直すことで、経費を削減することが出来ます。
例えば、食事サービスの提供を見直してみるのはいかがでしょうか。現在、「完全調理済み食材」の冷凍食を活用して、経費を削減するというサービスを各社が介護事業所向けに出しています。
冷凍食を活用することで、調理スタッフの人件費や採用費などを削減することができます。また、調理スペースが無くなることで、定員数を増加させ増収することも可能です。

介護報酬改定による減額分を、事業経費削減だけで補うのは困難です。新たに拡充された介護職員処遇改善加算の活用や、中~重度の要介護高齢者を対象とした在宅サービスなどを導入、さらには新規利用者の獲得にも力を入れていく必要があります。介護サービスは地域での口コミや評判が利用者数に直結する傾向がありますので、人件費削減により、職員のモチベーションやサービスの質を低下させないよう、しっかりと配慮しながら取り組むことが大切です。